Oracle が Sun を買収

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[解説]Sun買収により,3年越しでMySQLを手に入れたOracle
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090421/328784/

Oracle が Sun のハードウェアを持っていくとどうなるのか?はよく分らないのですが、Sun が持っているストレージ系の顧客を持っていけるのはデータベース会社としては良いのかも。買収ですから、それなりに相乗効果を期待しているところがあるわけで、

 a) サーバー系のソフトとハードとの相性を考えなくてよくなる(顧客へ抱き合わせ)
 b) 競合製品の取り込み(MySQL)。製品の未来路線を決定できる。
 c) 現製品 Oracle + Java の組み合わせで主導権を握れる(いままでは sun の java に合せる必要があった)

という感じでしょうか。

このあたりの戦略は「ザ・プロフィット」に詳しく書いてあります。

ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか

ちなみに、「ザ・プロフィット」で書かれている各戦略は、まぁ当たり前といえば当たり前。マーケティング/営業の基本なので珍しいところは、1枚の手書きの図があって「覚えやすい」、「記憶に残りやすい」とこでしょう。もう少し難しめ(?)のものを読みたい場合は「サービス・マネージメント」を読むと良いです。

Oracle の競合製品と言えば、SQL Server か SAP。SAP では Oracle 製品を使うことも出来ますが、Oracle ERP があるから競合というところでしょう。そうなると、Oracle は中小企業向けに Oracle ERP 用のハードを含めたワンセットを納入、していくのかな。また、mysql のコアを持っていけば、oracle 11g を小さくする再設計をするよりも手軽なもかもしれません。

Oracle と Java の組み合わせは、(真似された)SQL Server + .NET の組み合わせにすれば弱いものかな、と思っています。sun の持っている java を使っている限り、oracle は java の規格に引っ張られてしまう。となると、sun を買収してしまって java の規格の主導権を握り、oracle に(都合のよい)未来を引き出したい、とか。

余談ですが、データベースと vm の組み合わせって相性が悪いのではないか?と思っています。iis 7.0の内部構造でも、iis のネイティブなところと、asp.net が動くところでは、マネージ/アンマネージの切り替えが起こって決して高速には動きません。大量な要求を受けるたとき、お気楽な asp.net コードを書いてしまうと非常にメモリを消費するのではないか、と想像できます。

ストアドプロシージャで .net や java の使いどころは、

 * トリガーなどを利用した1アクションのみ(ログイン情報とか)
 * データベースからシステムコール(ファイル転送/メール送信など)をする場合

のような単発のものに限るのがいいでしょう。select 文にファンクションを組み入れていることもできるのですが、どれだけ遅くなるのか/メモリを消費するのか、私は確認していません。これはいずれ負荷テストとしてやっておきたいなぁと。

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