新 Mac mini で Xamarin 環境を整える

先日発売された Mac mini http://store.apple.com/jp/buy-mac/mac-mini に Xamarin 環境を構築しています。1.4 GHz Mac mini で直前よりもランクが落ちる感じで、なんだかなーという感じなのですが、まあ、それはそれとしてセッティング。実は、mac mini の新型は出ないと思って、発表の直前に注文はしたんですよね…でもって、発表があったものだからキャンセルをして注文し直したという…。CPU スペック的には mac book air と同じなので開発環境としては問題ないんでしょうが。ディスクが HDD なのがちょっと気になるところです。念のため、メモリは 8GB にアップさせています。ちなみに、ストレージを SSD にアップグレードしてしまうと、Mac book air と同じ値段になってしまう(苦笑)なので、そっちがお勧めです。

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上にあるのが新 mac mini で、下にあるのが前々 mac mini ですね。前々 mac mini は core 2 なので今となっては結構遅いです(当時としてもあまり早いほうではなかった気が。入門版の位置づけだったので)。

開発環境として使う

手元の mac book air もそうなのですが、完全に開発環境として使っていて、メールの設定や Office 製品のインストールすらしていません。画面キャプチャ用のツールと、リモートデスクトップ関連のツールだけしか入っていないという環境です。
仮想環境は使わず、PC からリモートで動かすのみなので、ストレージの容量はそれほど必要ありません。なので、HDD よりも SSD のほうが適しているのですが、まあ、対費用効果を鑑みてというところですね。仮想環境上で Windows + Visual Studio を動かす場合は、到底 mac mini のスペックでは無理です。

  • Xamarin Studio
  • Xamarin Android Player
  • splashtop personal

だけの環境です。Windows のほうで VNC クライアントを使えば、splashtop を入れる必要はないのですが、日本語の 109 キーボードが誤認識するので、これを使っています…が、後述するように 新しい mac mini というか yosemite は日本語キーボード自体を認識しないようで、splashtop をつかっても VNC を使ってもキーボードに関しては US キーボードを使っていると同じ状態になります。

Visual Studio から iOS シミュレータに接続する

Xamarin.iOS のバージョンを Windows/Mac で揃えて、すんなりと動きます。特に動作が遅いというわけでもなさそうです。ネットワーク的に頻繁に PC とアクセスするので、WiFi 接続よりも有線LAN接続にしておいたほうが無難でしょう。

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初期状態の場合、iOS シミュレータは、8.1 しか入っていないので、念のため iOS 7.1 のも入れておきます。Xcode を開いて、「Xcode」→「Preference」で、Downloads のタブを開くと旧バージョンの iOS 7.1 Simulator をダウンロードできます。

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この mac 自体が新品なので、それ以前のバージョンをダウンロードできませんが、xcode を古くすれば大丈夫なのかな?

一日ほどぱらぱらと動かしてていた感じでは開発環境としては問題ありません。時折、Xamarin Studio で重たい感じがするのはキャッシュの類でしょう。SSD ならば、この手のアクセス不具合が減るのですが、直接 Mac 上の Xamarin Studio で編集することは少ないので、これで十分です。手元にあるのが、前々 mac なので、かなり遅くて閉口したためかもしれません。

Xamarin Studio で iOS シミュレーターを動かした状態です。

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日本語キーボードが認識されにくい

以前の mac mini の問題として日本語の jis キーボードが認識されませんでした。これは、jis 109 のキーボードレイアウトが mac mini だけ持っていない(mac book air とかは持っている)ので、VNC で接続すると、@ が打てなくて(場所が変わっていて)プログラミングがしにくかったんですよね。@ は、objective-C で頻繁に出てくるので、結構なストレスなのです。

splashtop を使うと、この問題が回避されて、本来の日本語キーボードのレイアウト通りに表示されるようになっていたのですが、新 mac mini では、その問題が再発生しています。

「認識されにくい」と書くのは、たまにきちんと認識されるからです。どういうタイミングなのか分かりませんが、接続状態によって US キーボードに間違われたり、日本語キーボードとして正しく認識されたりします。

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キーボードの設定を見ると、英字のレイアウトが「U.S.」になってしまいます。実は、この選択肢に Japanese が現れないので、mac mini は以前どおり、日本語キーボードのレイアウトは存在しないのかもしれません。これが mac book air の場合には入っているので、何らかのハードウェア的な制限かもしれません。

Yosemite で Windows からのファイル共有ができなくなった?

新しい OS X ( Yosemite ) では、最初のログインに iCloud に連携させた Apple ID(でいいのかな?)が使われます。なんとなく、Apple ID のほうに統合しておくと、Windows とのファイル共有ができなくなります。

本来ならば、SMB を使うにチェックを入れて、ユーザーのアカウントにチェックを入れれば、Windows からファイル共有でフォルダへの読み書きができるようになるのですが、ここのチェックが入れられなくなります。おそらく、Apple ID で管理するので、Windows から ユーザ名/パスワードでアクセスできない、ってことなのでしょうが非常に不便です。

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PC と Mac 間でファイルのやり取りをするときに、PC からコピーができなくなります。

回避策としては、

  1. アクセス用にユーザ名/パスワード形式で、ログインユーザーを新しく作る。
  2. 「共有フォルダ」にアクセス用のフォルダを「+」で追加する。
  3. アクセス用ユーザーを、ユーザーに「+」で追加する。
  4. アクセス用ユーザーに、自分のフォルダへのアクセス権限「読み/書き」を与える。

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私の場合「増田智明(masuda)」というユーザーで普段はログインしておいて、Windows からファイル共有するときは tomoaki というユーザーを使うことになります。Windows からネットワークでアクセスする時に、初回だけユーザー名とパスワードが必要になります。後は、Windows が覚えておいてくれるので(時々忘れますが)、普段通りアクセスできます。

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アクセス設定をした直後は、うまく設定が反映されていないことが多いので、しばらくして Windows のネットワークを最新にしてアクセスしてみてください。多人数のネットワークの時は、セキュリティ上の問題がありますが、ローカルの開発環境では大丈夫でしょう。

値段的にどうなのか?

実は、開発環境を整えるだけでも結構な値段になります。Visual Studio + Xamarin.iOS の組み合わせだけで年間20万円は下りません。私の場合 Microsoft MVP の関係で、どちらも無料で使っているので mac mini を揃えるだけで済むのですが、個人的な開発をする場合、この金額は結構な負担です。今回の mac mini は最低ランクの 1.6 GHz ですが、メモリだけを 8GB にアップグレードしました。消費税を入れて 7万円弱というところなのです。これ以上のスペックを求めると、先に書いた通り mac book air とほとんど値段が変わりません。おそらく、mac book air も mac mini と CPU スペックは変わらないので、ディスプレイが付いているし、キーボードが付いているし、SSD だし、で良いことづくめです。なので、10万円程度の予算があれば、mac book air のほうがベターでしょう。そういう意味では、5万円ちょっと10万円以下の層で構築するのがベターなような気がします。

そうなると、SSD へのアップグレードとかは色々諦めて、最初のエントリーレベルとしての mac mini 購入を考えたほうがよさそうです。勿論、開発環境でなければ(インテリアとしても含めて)もうちょっと HDD が欲しいところですが、そうなるとディスプレイ付きで iMac にしてしまったほうが良いという感じですね。私の場合、スペースの関係上ディスプレイは必要ないので iMac よりは mac mini のほうが適切なのですが。どちらにせよ、同レベルの PC を買うよりは割高になるのは仕方がないところです。

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