Hyper-V 仮想化技術活用ガイド

詳説 Microsoft Windows Server2008 Hyper-V 仮想化技術活用ガイド 
遠山 藤乃 (著)

を読了。

 

最近、テスト/勉強環境のために VMWare Workstation を使っています。
VMWare の中で、Windows Vista、Windows Server 2008 等、諸々の OS を動かしては動かして試しています。
Active Directory なんかは、物理マシンならば数台用意しないといけない訳ですが、仮想環境なら1台でも十分。今まで躊躇していたサーバー系の分野にも手をださなくちゃなぁ(理由は後日)と思い、諸々のサーバーをインストールしては試しては、の繰り返しです。

VMWare の場合、仮想環境を構築するのに3つの方法があります。

a) VMWare Workstation(有償)を使う。
b) VMWare Server(無償)を使う。
c) VMWare Workstation で作成した仮想環境を VMWare Player で使う。

VMWare は ver.3 の頃から使っていて、当時「3万円で仮想環境ができるならば」と使っていた覚えがあるので、なんとなく VMWare Workstation を使っていたのですが(何が違うのか分らなかった)、 VMWare Server ってのが無償で提供されているのを最近知りました。

となると、有償と無償の違いは何?ということになるので、ちょっと検索すると。

仮想化プラットフォーム,VMware WorkstationとVMware Serverの違い
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080218/294036/

に詳しい記事がありました。
# 本家 VMWare の説明を読めばいいのだけど、いまいちわからなかったので。

私の気になったところとしては、

* VMWare Server は サービスとして動作する
* VMWare Workstation は複数のスナップショットを取れる

ってところですね。

お試しインストールやアプリケーションの動作環境を調べるためには、スナップショットが必須です。スナップショットは途中状態をバックアップを取っておいて、後で戻せるようにする仕組みです。まぁ、ファイルをまるごと保存しておいてもよいのでしょうが、それだとサイズ大きくなり過ぎるので、差分を取る仕組みがスナップショットには備わっています。

というわけで、使い分けとしては

* 試験環境の構築、開発系の場合は VMWare Workstation
* お試し運用系、安定稼働としては VMWare Server

という使い分けになると思います。

閑話休題……というか前置きが長過ぎ。

さて、鳴り物入りで登場(したハズと思う、去年の春は)した Hyper-V ですが。
まずは、どれくらいのスペックが必要かと言うと、

* CPU は 64bit が必要
* CPU は Inter VT か AMD VT という CPU で仮想化技術をサポートしている CPU が必要。
  安めのデスクトップマシンで試そうと思ったけど Core 2 Quad だと Q9300 以上が必要。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/Intel_Core_2
* お試しでもメモリは4GBぐらいは必要か。
* HDD はあるだけあればいいのだが。運用時を考えたとき I/O を分散させるために、
  HDD を複数台用意するのがベター。

という感じみたいです。

# I/O に関しては結構シビアに効いてきそう。
# 最近 media player を使いながら visual studio 2008 を動かしたり(笑)するのですが、
# 同じ HDD 上にある iso ファイルから読み込むよりも、LAN 上の他のマシンにある iso ファイルを
# 読んで表示したほうが快適に動きます。
# このあたりの負荷の話はまた後日。

で、vmware 同様、microsoft の仮想化技術もたくさん種類があって、

* Virtual PC(無償)
* Virtual Server 2005(無償)
* Hyper-V Server(無償)
* Windows Server 2008 の Hyper-V
* Windows Server 2008 の ターミナルサーバー(RemoteApp)
* Microsoft Enterprise Desktop Virtutalization(MED-V)
* Microsoft Application Virtutalization(App-V)

があります(ってのが分りました)。

Virtual PC もそうですが、MED-VもApp-Vも買収ものです。何をしてどう運用するかによってそれぞれの製品の選定がきまってきます。

で、この本を読みながら思ったのですが、24時間のダウンしない運用が求められたり、大量のアクセスが発生するWebサイトを運用したりする場合には、現在の物理サーバーを増やす方式のほうがいのかな、と。あくまで、仮想化は

 * レガシーの環境をひとつの物理マシンにまとめてしまう(物理スペースの節約、電源の節約)
 * ソフトウェア開発時の試験環境/実験環境
 * ネットワーク、ミドルウェアの組み合わせの試験環境
 * おれおれサーバーの持ち歩き(ノートブックへで持ち歩き)

に限って「最初のうちは」使うのがいいのでは?と感じました。
ただしレガシーの移行とはいえ、Windows Server 2008の Hyper-V では Windows NT が動きません。Windows PE での移行にも「メモリを512MBはいる」ということだし。そうなると、逆に「レガシー環境を仮想化へ移行するのは難しい」という本末転倒なことになってしまいます。

ちなみにうちの開発/仮想化/リモート化は、

 * VMWare Workstation で Windows Server 2008 の各種環境をお試し
 * VMware Workstation で Windows XP に Apache 等を入れてお試し
 * サーバーマシン(単にディスプレイのないPC)にリモートデスクトップで入って Visual Studio 2008 を動作させる。
 * これらを、Thinkpad s30 やら vaio type-T からリモートで行う。
 * さらに、notobook pc には 21インチのディスプレイを外部接続して使う。

ってな環境になっています。

実はキッチンで仕事をしているので、流行りの「フリーデスク」と言ってみたり。

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