品質工学(タグチメソッド)

土曜日に仕入れた情報から「じゃあ、田口玄一」も入れましょう、ってんで調べてみました。品質工学、タグチメソッド、Taguchi Method で検索ができます。

田口玄一
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E5%8F%A3%E7%8E%84%E4%B8%80
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%93%81%E8%B3%AA%E5%B7%A5%E5%AD%A6
http://en.wikipedia.org/wiki/Taguchi_methods

品質関係については、実はQCのデミング博士しか知りません。テスト工学については「ソフトウェアテスト技法」が一冊手元にあるだけで、あまり詳しくはありません。が、直交テスト、網羅テスト、ブラックボックス、ホワイトボックスなど、ひと通りものは押さえています。あと、シックスシグマに関係する管理図の話とか。

で、件の品質工学について少し調べたのですが、彼の云う「オフラインテスト」が設計による品質の作り込みにあたります。この「設計による~」の部分は、

・製造工程における、品質を均一化するための設計 → オブジェクトクラスの粒度
・製造工程における、テストしやすい環境構築 → 単体テスト(UnitTest)

に通じます。モジュール化、コンポーネント化にも対応します。コンポーネント化に関しては、swebok にも記述があります(まあ、swebok については、知識体系として覚えておくとベターという感じで)

逆に「オンラインテスト」をソフトウェア開発で対応させると、

・結合テストの実施
・システムテストの実施

にあたります。

このオンライン/オフラインの感覚を間違えると(ほとんど間違えているけど)、テスト工程に時間が掛かったり、バグ潰しに時間がかかり過ぎたり、はたまた納期に遅れたり、納品しても品質が悪かったり、ということになりかねません。

なので、「じゃあ、タグチメソッドも追加しよう」ってなわけですね。喰断かもしれないけどね。

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品質工学(タグチメソッド) への8件のフィードバック

  1. 早大同 のコメント:

     とにかくバラツキを先験的に正規分布に押し込めるのはISOと同類で、別の確率密度関数があってもいいだろう的な議論を排除して成り立ってる。最もバランスがとれたチューニングがノイズの高いパラメターとして認定されてそれを決定したエンジニアは阻害される。などの弊害はあるものの、線形近似のできる世界では一応有益な手法。一時期、無限な万能性を主張したので幻滅してまったく興味がないが、進展があれば教えてほしい。

    • masuda のコメント:

      「工学」から離れて久しいので、進展という訳でもありませんが、

      「コンピュータ工学」的(主にテスト技法の分野)から見ると、テストを減らす(テストを効率よくやる)ということに関しては、数学的な証明問題(Coqとか関数言語とか)の分野と、不具合検出率(あるいは不具合入れ込み率)の分野に分かれるのかなぁと思ってきています。
      プログラミングの段階で絶対的な品質を確保するパターンとして、自動コード生成やフェイルセーフ式のオブジェクト指向や関数化を使うわけですが、かつて手作業でやってきた分野を人手を媒介しないようにすることで品質(インプットからアウトプットの一意性を確保する)というパターンと、それらを組み合わて利用する手工業的な分野と(職人芸とか新人コーダーとか設計書の読み違いとか)から発生するエラーパターンとは、不具合を検出方法から違うのかなというわけです。

      コンピュータ工学の場合、組み合わせの網羅は不可能ではないが、時間がかかるというパターンになるので、一定のバグ混入率を想定した後に、テストパターンからのサンプリング、実行した場合の不具合検出率から、再度テストパターンを増やすか、そのままでよいかという進め方が妥当なのかなと。

  2. 終わりの終わり のコメント:

     ほとんど、前発言者の意図を全く無視した考えですね。オブジェクトを志向するプログラミングとは結局、使用者を意識したプログラミングであったはず。遺跡のような言い回しではなく、今を前進させる情報をタグチメソッドは届けてはおらず、つねにweb上で隠蔽を図る行為を容認できない人も多いのでは?

    • masuda のコメント:

      ん~、もともと「前発言者の意図」が汲み取れなかったので、先の私のコメントは意表返しをしまででさほど意味がありません。「工学」としてのタグチメソッドを、無理矢理「コンピュータ工学」としてのタグチメソッドに変換させているだけなので、そもそも「オブジェクト指向」と「タグチメソッド」は並列で話はできないと思うけど如何でしょう?単なる戯れコメントです。

      ちなみに、工学のタグチメソッドをコンピュータプログラミングのテスト技法に流用しようとした頃(この記事を書いた当時)は、画面へ入力するパターンを網羅するのではなく、あるい一定の組み合わせによって「一定の品質を確保しつつ」、「一定のテスト期間内で終わらせる」という対費用効果について考えていました。「考えいていました」と過去形になるのは、最近はいきなり画面からの爆発的なもテスト数にうつるのではなく、単体試験をクリアした部品を組み合わせて、単体/結合試験のバランスを考えたほうが「一定の品質」を確保しやすいという考えにシフトしたためです。

      余談ですが、「つねにweb上で隠蔽を図る行為」あたりの意図が分からないのですが、この「田口玄一」氏は、何か悪いこと/誰かの反感を買うことをしたのでしょうか?、当方「品質工学」の教科書しか読んでいなくて、その後の動向は全く疎いもので。

  3. masuda のコメント:

    ああ、ひょっとして
    タグチメソッドからどんな結果が生まれるか
    http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/material/1286715346/l50
    からの来訪者ですかね?
    「品質工学」と「安全工学」の混同が見られるような気がしますが(それは当時の政府にも見られるけど)それはさておき「直交表」自体が売り物なのが問題な気はしますね。教科書を読んだときに不思議だった。

    • masuda のコメント:

      ちなみに、製造業屋さんでは「タグチメソッド」が神扱いされているようですが、IT屋さんには「全く知らない」方が多いです(私も含めて)。

  4. ダイヤモンドグラファイト のコメント:

     そういえばトライボロジー関係で、新理論CCSCモデルがもてはやされているようですね。工学とはブラックボックスをある仮説から制御仕様とする立場と同様に科学(サイエンス)によってそのブラックボックスを解明することも重要である。それを改めて教えてくれたような理論で目からうろこ状態です。

  5. K博士ファン のコメント:

     そうですねワイブル分布の成立の歴史が透けて見えるような理論だと拝見しました。

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