「シビアに」というのは、社員ではなくても、派遣/契約/準契約などなど、なんでもいいんだが「社員以外」の人がプロジェクトに入って開発を行う場合を考える。
例えば、
- マネージャ1名
- 派遣3名
- 開発期間が3か月
というパターンを考えてみる。一見、プロジェクトの費用的には、マネージャと派遣社員の4名だけが関わっているように見えるが、実は、
- 契約を取ってきた営業
- 派遣している派遣会社
がある。他にも会社の間接部門だとか設備費用とか諸々があるけど、ひとまず人としてかかわってくる2名(派遣会社は組織だけど)も加える。
こうなると、プロジェクトの予算を、マネージャ、派遣3名、営業、派遣会社の6名で分け合うことになる。
割合を決める
営業費用、マネジメント費用、派遣会社の斡旋費用を割合で決定する。
- 営業費用 = プロジェクト費用の20%
- マネジメント = プロジェクト費用の10%
- 斡旋料 = 派遣単価の20%
この割合が、だいたい現実的なところ。大きなプロジェクトであればマネージャがべったりつくこともできるけど、5人以下の小規模のプロジェクトの場合はフルという訳にはいかない。ので、費用的に10%程度にしてある。
営業費用、歩合制も含めて20%と考えてみる。営業の場合、足で稼がないと駄目な場合もあれば引き合いの場合もあって色々なので、実際は結構かかっている。
仮の予算を決める
最初に、概算予算を決める。
3か月のプロジェクトなので、
- 派遣社員の単価を50万円として、3×3人月で 450万円
- 営業費用が2割として、概算で90万円
- マネジメントが1割として、概算で50万円
合計で600万円程度ではないか?と初期予算を決める。
諸々計算すると、630万円になるので、ちょっとたりない。なので、調節する。
概算を、650万円にすると、合計が似た感じになるので、この予算でいけることがわかる。
対外的には、派遣社員の3名しか見えないので、お客に示す単価は 72万円/月程度になる。
割合を見る
総金額の取り分を円グラフにしてみると、こんな感じになる。
総取り分の半分位を、営業職、マネージャ、派遣会社が取っていることになる。この割合が妥当かどうかは、各自が判断することだが、少なくともアニメ業界よりもマシだけど、それに近い感じになっていることが分かる。
派遣Aのみに外注する
ためしに、3人月のプロジェクトを派遣Aのひとりだけに外注してみる。
トータルだと、220万円ぐらいでいけることがわかる。
同じように円グラフにすると、割合はこんな感じになる。派遣Aの手取りが、妥当になるように調節していくと、人月単位での総予算が計算できる(あまり、手取りが低いと、家賃と税金で精いっぱいになってしまうので、生活苦になりITの勉強ができない)。これを、規模見積もりの概算と比較していくと、予算が妥当かどうかがわかる。
ツール
Excel で作った「超概算金額見積もりツール」はこちら