普段、このブログは「ノンポリ」でして、ポリシーを持って「ノンポリ」を貫いているわけですが(笑
問題が↓です。
新規公開前に行われる不適切な自己募集を規制するための「有価証券の引受け等に関する規則」等の一部改正について
http://www.jsda.or.jp/html/oshirase/public/bosyu.html
タイトルが長すぎてなんのことか分かりづらいですが、駒林さんの言葉を借りれば「資本主義の全否定」、私的に言えば、「じじいのやることは若者には理解できんよ」ってな感じです。
改正部分は、付属のPDFを読んでほしいのですが、
簡単に言うと、会社(あるいは個人が)、資金を集める方法を規制しようという案です。
通常は、会社を立てるときに、
- 上場前の企業が、投資家を集めて資金を得たい。
- 資金を個人投資家やエンジェルの制度を利用して、資金を集める。
- そして、資金が集まって、仕事をたくさんやって、目指すは「上場企業」だ。
な手順を踏むことが多いのですが(資金を集めない場合も多いです)。
ここに、詐欺行為をする悪い人がいて、
- 詐欺をする人が、投資家から金を吸い取りたい。
- 上場前の企業を装って、個人投資家(特に小金持ちの高齢者)に、投資を勧める。
「必ず、投資した金額の2倍は儲かりますよ」みたいな感じ。 - で、計画倒産
なことをする。あるいは、
- 上場前の悪い企業が、なんらかの業績を騙って、資金を得たい。
- なんかアイデアを装って、個人投資家(特に小金持ちの高齢者)に、投資を勧める。
- 上場できれば儲けもの、でなければ、夜逃げ。
みたな形でお金を集めようとします。
なので、この詐欺の人を規制するために、
- 上場前の企業は勝手に、個人投資家に投資してもらっちゃダメ。
ってのが、この改正案なのですね。もちろん、改正のほうには、
- 適正な資本政策目的で行われたと考えられる株券等の募集等について、引受け禁止
の適用除外として規定する。
と抱えているので、「正当な理由があれば大丈夫」って、ことになっていますが。
ええ、問題はアリアリですね。都条例のアレのように、「適正な」の基準が曖昧ですし、「適正」かどうかは上場時の審査でわかるので、上場前の資金集めのときにはわからない、という落とし穴があります。
なので、これが通ってしまうと、
- 個人投資家は、投資をすると、その会社は上場できない可能性がある。
- 資金を集めたい会社が、個人投資家に投資をしてもらうと、将来的に上場できない可能性がある。
という心理が働き、結果的に、個人投資家(エンジェルの制度も含む)から投資を受けられなくなります。
# 上場しなければいいんだけどね、でも、大抵の会社は「上場」を目指しているでしょう?
ちなみに、抜け道として、
- 詐欺行為をして、個人投資家から資金を吸い上げる会社を作る。
- そして、その会社を、別会社で買収する。
ってな手順を踏めば、上場できてしまうのです、、、なんだかなぁ、ザルでもあり、善意な方には損でもあり。
~~~
さらに、問題がですね。このパブリリックコメントの募集ってのが、インターネット上でしか行われてなくて、ひっそり出てるだけなんですよね。
募集期間は、「平成22年6月10日~7月1日17時まで」、なんて書かれていますが
パブリック・コメントの募集について
http://www.jsda.or.jp/html/oshirase/public/bosyu.html
知らないと、言えないんじゃ、全然「通じたこと」にはなりませんぜ!
パブリックコメントは、7月1日までなので、お早めに!
日本証券業協会が「有価証券の引受け等に関する規則」等の一部改正についてのパブリックコメント募集中
http://uva.jp/dh/mt/archives/005228.html
「有価証券の引受け等に関する規則」の改正案に反対します
http://blogs.itmedia.co.jp/pina/2010/06/post-5bea.html
さらに個人投資家を減らす暴挙に出る官僚たちの夏
http://ameblo.jp/takapon-jp/entry-10573564989.html
なところも参考にしてください。
ちなみに「エンジェル」ってのは、
のことです、起業家が最初の資金を調達する手段として使われています。
google で「エンジェル 投資家」で検索すると、いくつかのマッチングサイトがでてきます。
突き詰めていくと、
うまい話には・・
・・という事(´・ω・)スね
突き詰めるとこんな感じですね、という具合に図解。
「うまい話には骨がある」とかw。