C#からMySQLを扱う(更新編)

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C#からMySQLを扱う(更新編)

射撃しながら前進(あるいは迷走)する方への援護射撃。第2弾です。

MySQLでも、SQL Serverでも、Oracleでも、データをグリッドで表示する場合は、DataSetを使うのが断然楽です。
顧客が、グリッドのチープな画面を許容してくださるならば、グリッドでOKでしょう。

// コネクション作成
MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
 "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
MySqlDataAdapter da = new MySqlDataAdapter(
 "SELECT * FROM sample", cn);
DataTable dt = new DataTable();
// 検索
da.Fill(dt);
// 表示
dataGridView1.DataSource = dt;

こんな風に、DataTable を使って書けます。

 

ちなみに、DataSet で書く場合は、

// コネクション作成
MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
 "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
MySqlDataAdapter da = new MySqlDataAdapter(
 "SELECT * FROM sample", cn);
DataSet ds = new DataSet();
// 検索
da.Fill(ds);
// 表示
dataGridView1.DataSource = ds;

何が違うかというと(これも歴史的な話になるのですが)、もともと、DataSetは、複数のテーブルを扱える設計になっています。なので、DataSetは複数のテーブルを扱うのですが、普通は上の例のように、ひとつのテーブル(検索結果)しか扱いません。
なので、

dataGridView1.DataSource = ds;

とした場合は、最初のテーブルを使う、という仕様になっているんですね。
これが、ADO.NET のバージョンで DataTable ってのが出てきました。所詮、ひとつのテーブルしか扱わないのですから、DataSetの部分は無駄、という考えです。
なので、DataSetとDataTableは、同じように扱って大丈夫です。

 

ちなみに、DataSetから最初のテーブルを取り出す場合は、

dataGridView1.DataSource = ds.Tables[0];

と書きます。

 

余談ですが、DataSetに複数のテーブルを使う場合は、

MySqlDataAdapter da = new MySqlDataAdapter(
 "SELECT * FROM person;" +
    "SELECT * FROM company", cn);
DataSet ds = new DataSet();
// 検索
da.Fill(ds);

のように、データアダプタに対して、SQL文を二つ書きます。これは、SQL Server のみ使える機能です。
# つまりは、このために DataSet は複数のテーブルを扱えるようになっているわけです。

 

■データを追加 INSERT

データを追加するINSERT文は、通常はMySqlCommandクラスを使います。
この場合、素直にMySqlCommandクラスを使ったのが次の例です。

MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
        "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
// コマンドを作成
MySqlCommand cmd =
    new MySqlCommand("insert into sample values (10,'konica',null,null)", cn);
// オープン
cmd.Connection.Open();
// 実行
cmd.ExecuteNonQuery();
// クローズ
cmd.Connection.Close();

SELECTの場合と違うのは、コネクションのオープンとクローズを前後に入れないと駄目なところですね。
実は、このオープン&クローズはデータアダプタが担っているのです。
データアダプタを使って INSERT 文を実行する場合は、こんな風になります。


MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
        "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
// コマンドを作成
MySqlDataAdapter da =
    new MySqlDataAdapter("insert into sample values (11,'konica',null,null)", cn);
// データテーブル
DataTable dt = new DataTable();
// 実行
da.Fill(dt);
// 結果は無視

SELECT文とは違って、Fillメソッドで呼び出した後の結果は無視します。

 

さて、このままSQL文を書いてもいいのですが、各データを書くのが非常に面倒です。
で、よくやるパターンは、stringクラスのFormatメソッドが使われます。

MySqlCommand cmd =
    new MySqlCommand(
    string.Format("insert into sample values ({0},'{1}',{2},{3})",
        id, name, url, date));

変数を使って、整形をするパターンですが、これには重大な欠点があります。

 

・文字列の場合は「’」を使って囲まないといけない。忘れるとエラーになる。
・nullが指定できない。
・SQLインジェクションが発生する。

SQLインジェクションの問題もそうですが、文字列を意識しないといけなかったり、nullが指定できないのは致命的です。なにより、日付型(DateTime型)の指定が非常に困難です。

なので、MySqlCommandクラスでパラメータを指定するのがベターです。

MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
        "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
// コマンドを作成
MySqlCommand cmd =
    new MySqlCommand("insert into sample values (@id, @name, @url, @date )", cn);
// パラメータ設定
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("id", 13));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("name", "konica"));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("url", null));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("date", DateTime.Now));

// オープン
cmd.Connection.Open();
// 実行
cmd.ExecuteNonQuery();
// クローズ
cmd.Connection.Close();

MySqlCommandクラスでSQL文を指定する時に、「@name」のようにパラメータを指定して、MySqlParameterオブジェクトで値を指定します。

 

このようにパラメータを使うと、先の3点が一遍に解決できますし、さらに、日付型のようなちょっと指定の難しい型も簡単に設定できます。

# 本来は、ストアドプロシージャを使うのが筋なのですが、SQL文の埋め込みとストアドプロシージャは「配置」が異なるので、一概に交換できるとは言えません。なので、プロジェクトごとに、SQL文の埋め込みにするか、ストアドプロシージャにするかを考える必要があります。

■データを追加で自動採番のIDを使う場合

さて、INSERT文は書けるようになりましたが、自動でIDを振っているときはどうするのか、が問題です。
これは普通に次のように書きます。

MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
        "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
// コマンドを作成
MySqlCommand cmd =
    new MySqlCommand("insert into sample ( name, url, date ) values ( @name, @url, @date )", cn);
// パラメータ設定
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("id", 13));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("name", "konica"));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("url", null));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("date", DateTime.Now));

// オープン
cmd.Connection.Open();
// 実行
cmd.ExecuteNonQuery();
// クローズ
cmd.Connection.Close();

INSERT文で列名を指定するパターンですね。

 

ただし、ここで問題があります。このINSERTをした後でIDを取得したいときってありますよね。この場合はどうするのでしょうか?
これは、最終に更新したIDを取得するクエリを叩きます。

MySQLの場合は、「SELECT LAST_INSERT_ID()」を使うので、

MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
        "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
// コマンドを作成
MySqlCommand cmd =
    new MySqlCommand("insert into sample (name, url, updatedate) values (@name, @url, @date)", cn);
// パラメータ設定
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("name", "konica"));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("url", null));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("date", DateTime.Now));
MySqlCommand cmd2 =
    new MySqlCommand("SELECT LAST_INSERT_ID()", cn);

// オープン
cmd.Connection.Open();
// 実行
cmd.ExecuteNonQuery();
// 更新IDを取得
var id = cmd2.ExecuteScalar();
// クローズ
cmd.Connection.Close();

MessageBox.Show(“更新ID:” + id);

 

のように動かせば、最後に更新したIDを取得できます。
ExecuteScalarメソッドは、long型を返すのですが、キャストが面倒なのでvar型で受け取ってOKです。

■INSERT時の例外はどうするのか?

INSERT時に型チェックやIDの採番などでエラーが発生する場合があります。
これは、普通にC#の例外処理(try-catch)を入れてやれば取得できます。

MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
        "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
// コマンドを作成
MySqlCommand cmd =
    new MySqlCommand("insert into sample (name, url, updatedate) values (@name, @url, @date)", cn);
// パラメータ設定
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("name", "konica"));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("url", null));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("date", DateTime.Now));
MySqlCommand cmd2 =
    new MySqlCommand("SELECT LAST_INSERT_ID()", cn);
try
{
    // オープン
    cmd.Connection.Open();
    // 実行
    cmd.ExecuteNonQuery();
    // 更新IDを取得
    var id = cmd2.ExecuteScalar();
    // クローズ
    cmd.Connection.Close();
}
catch (SqlException ex)
{
    // 例外処理
    MessageBox.Show("例外発生:" + ex.Message);
}

■データを削除 DELETE

 

削除も同じように書けます。

int id = 15; // 削除するID

MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
        "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
// コマンドを作成
MySqlCommand cmd =
    new MySqlCommand("delete from sample where id = @id", cn);
// パラメータ設定
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("id", id));
// オープン
cmd.Connection.Open();
// 実行
cmd.ExecuteNonQuery();
// クローズ
cmd.Connection.Close();

ここまで来ると簡単ですね。

 

■データを更新 UPDATE

更新も同じように書きます。

int id = 20; // 更新するID

MySqlConnection cn = new MySqlConnection(
        "Data Source=localhost;Database=konicadb;User ID=konica;password=konica");
// コマンドを作成
MySqlCommand cmd =
    new MySqlCommand("update sample set updatedate = @date where id = @id", cn);
// パラメータ設定
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("id", id));
cmd.Parameters.Add(
    new MySqlParameter("date", DateTime.Now));
// オープン
cmd.Connection.Open();
// 実行
cmd.ExecuteNonQuery();
// クローズ
cmd.Connection.Close();

こんな風にパラメータを使うと、順不同に書けるのコードも見やすくなります。
■DataSetをいつ更新するのか?

 

所詮 DataSet はキャッシュなので、データの追加/削除/更新した場合は、もう一度 DataSet を読み直すのが吉です。

DataSet/DataTableの内容を直接更新することも可能ですが、かえってややこしいので、業務的にはやめたほうがいいです。

# LINQ to SQL や ADO.NET Data Entity の場合は、オブジェクト自身そのものを通すので、更新しなくても良いでしょう。ただし、SQL Server と Oracle しか使えないので。

手順としては、

・追加したら検索
・削除したら検索
・更新したら検索

にします。

具体的には、

MySqlConnection cn = new MySqlConnection("...");
// コマンドを作成
MySqlCommand cmd =
 new MySqlCommand("insert into TPerson ( @id, @name, @age )", cn);
cmd.Parameters.Add(new MySqlParameter("id", 1));
cmd.Parameters.Add(new MySqlParameter("name", "konica"));
cmd.Parameters.Add(new MySqlParameter("age", 100));
// 実行
cmd.ExecuteNonQuery();
// DataTabel/DataSetを再読み込み
MySqlConnection cn = new MySqlConnection("...");
MySqlDataAdapter da = new MySqlDataAdapter(
 "SELECT * FROM TPerson", cn);
da.Fill(m_dt);

のように、ローカルに保存しているDataSet/DataTable(m_dt)に、設定します。

 

■DataSet/DataTableをどのような形式で持つのか?

実は、例では Tsample 簡単なテーブルをデータグリッドに表示するだけなのですが、実務ではもっと複雑な形式でグリッドに表示することになります。
この場合は、どのパターンでデータを保存するかを「考える」必要があります。

ひとまず、アンチパターンを書き並べておくと、

・複数テーブルを利用している場合、それぞれのテーブルをDataTableに保管しようとする。
・グリッドに表示するときに、常に複雑なフィルタが必要になる。

ような設計になっている場合は、考え直してください。
このような設計は、非常にデータをシンプルに検索する方法に変更します。

指針としては、

.データグリッドやリストに表示する単位で、DataSet/DataTable に保存する。

でOKです。

例えば、

TPerson
+ id
+ name
+ age
+ companyid

TCompany
+ id
+ name

のようなテーブルがあって、グリッドに

+ TPerson.name
+ TCompany.name

の2つを表示している場合には、

MySqlDataAdapter da = new MySqlDataAdapter(
 "SELECT p.name as 'PName', c.name as 'CName' " +
    " FROM TPerson p, TCompany c " +
    " WHERE p.companyid = c.id ";
DataTable dt = new DataTable();
// 実行
da.Fill(dt);

のように、DataTable に保存しておきます。

 

これを表示する画面ごとに取得してしまいます。
昔ならば、メモリが問題になってしまうのですが、今のコンピュータならば、多少のメモリのロスは大丈夫でしょう。
逆に、大量のデータをグリッドに表示するような場合は、DataSetに保存せずに、一回ずつ検索したほうが良いし、表示形式そのものを考え直す必要があります。

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C#からMySQLを扱う(更新編) への6件のフィードバック

  1. konica のコメント:

    おぉぉww感謝。
    ちょうど迷走していたです。

    これは感謝。
    早速実際に書いて検証してみるです。

  2. masuda のコメント:

    このあたりは、「瞑想」・・・じゃなかった「迷走」する人が多いので、ご注意を、ってな感じです。

    宣伝記事に踊らされずに、

    ・地道に DataSet/DataTable、MySqlCommand でちまちま。
    ・これらを、自前のDAO(Data Access Object)クラスにまとめて、呼び出しルールを決める。

    って、流れでやると、データ(モデル)まわりはうまく動きます(プロジェクト的にも)

    DataSet/DataTable の利用パターンは、今晩にでもUp予定。

  3. ほいほいさん のコメント:

    // オープン
    cmd.Connection.Open();
    これいらないだろ!

  4. ika のコメント:

    以下のサンプルコードでcloseがcloneになってます
    ■データを追加で自動採番のIDを使う場合 ←1か所
    ■データを追加 INSERT ←2か所

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